意識不明な人の意思表示について

◯事案の概要

望まない形である宗教団体に入信した母を脱退させたいが、既に意識不明なため、現時点で本当にやめたいのか確認することができない

◯相談内容

「宗教団体をやめたい」という相談を受けています。今回の件については、相談者自身だけでなく、死期がせまった母もやめさせてあげたいというものです。

母親は望まない形でA(相談者の兄弟)に入信させられたらしく、Aにも宗教をやめるよういっていたため、今でもやめたいと思っていると推測されます。しかし既に意識不明なため、現時点で本当にやめたいのか確認することができません。

このような状態なので、母親自身が脱退するという書面は作成できませんと依頼者にはお伝えし、「あくまでお願いという形にはなるが、団体側に『元気だったころの言動から今でも辞めたいと考えているはずなので、名前を信者から消してほしい』と依頼してはどうか」とご説明しました。

やはり意識がはっきりしているころにやめたい意思を確認していても、今現在の意思が確認できない以上は、たとえ配偶者や子どもであっても、代わりに意思表示をすることはできないと考えてよいものでしょうか。

◯菰田弁護士の回答

宗教法人に入会しているという状況が法的に見てどのような契約関係なのかは定かではありませんが、意思表示の問題になれば、もちろん意思能力がない以上は意思表示ができません。

ですので、意思を推測して脱退手続きを行うという事は、宗教法人側としては了解できないことだと思います。後は先方が許容するかどうかの問題になりますので、ひとまず申し入れしてみるしかありませんね。

本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。

ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。

関連記事

  1. 慰謝料を不倫相手に請求したいとき、離婚協議書に記載して良いか

  2. 死後事務委任契約等を結ばずに、遺言書である程度対応したい

  3. 贈与予約契約は可能か

  4. 社員が私利のために行った行為について、会社は表見代理を主張できるか

  5. 解約手付金の返却について

  6. 19歳の未成年者が借金した場合、親権者に返済の義務があるか

  7. レストラン経営の食肉等のテイクアウト開始と厚労省の通達について

  8. 介護保険の還付金の遺産分割協議書の記載方法について

最新記事

PAGE TOP