請求書に押印する義務があるか

◯事案の概要

請求書に押印する義務があるか

◯相談内容

とある社長からの質問なのですが、請求書にハンコは必要ですか?
押印する従業員がハンコを押す枚数が多く大変で、腱鞘炎になりかねないらしいです。

私の考えは以下のとおりです。

請求書に押印する義務はないが、民訴法第228条第4項の文書の推定を考えると
押印した方がよいと思います。または、電子印鑑を活用するのも良いかと思います。

また、印刷ハンコ業者に確認すると、請求書の印刷段階でハンコの押印も印字することも多いと伺いました。しかし、民訴法第228条第4項の「押印」に当たらないので適切ではないと思います。

◯菰田弁護士の回答

結論としては、法的には印鑑は不要なのでどちらでも良いということになります。

確かに、民訴法の推定にて、押印があれば文書の真正が推定されますので、押印があれば適切に会社が作成した請求書だと推定されます。

ただ、会社側が会社の発行した請求書について、その真正を争う瞬間はありませんので(相手方が争うことはあっても)、会社としては押印はあってもなくても変わりないと思いますよ。

◯その後の相談内容

ご回答ありがとうございます。

たしかに、会社が請求書がないとは言わないですね。相手側が請求書がないと主張する際に、推定が効くということでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

いえ、この民事訴訟法の推定とは「文書の成立の真正」が推定されるものです。
つまり、A社の代表者印が押されていれば、A社代表者の意思に基づいて作成されたものだと推定されるということです。

ですので、例えば会社としては50万円の請求書を発行しているはずなので、お客さんから30万円の請求書を提示されて30万円だけ支払われたとき、「30万円の請求書なんて発行してない」と言っても、実際に本物の会社の代表者印が押されていれば、会社が発行したと推定されるということです。

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