高難度業務研究会on弁護士顧問契約「LEGALMAGIC」が生まれるまで

高難度業務研究会on弁護士顧問契約「LEGALMAGIC」が生まれるまで

2018年7月31日

高難度業務研究会on弁護士顧問契約「LEGALMAGIC」が生まれて、おかげさまで1年以上が経ちました。
今回は、LEGALMAGICの運営に関わるスタッフが、LEGALMAGICが生まれるまでのことを語ります。

士業こそ顧問弁護士が必要なのではないか

最初にLEGALMAGICの着想があったきっかけは、「士業で顧問弁護士をつけている人は少ない」というところからだったと思います。顧問弁護士をつけている士業は多くはなく、つけたいけれど費用がかかる、なかなかいい先生に巡り会えないという声を士業の方から聞くことがありました。

そこで、パワーコンテンツジャパン株式会社と弁護士法人菰田総合法律事務所とで連携し、菰田先生を顧問弁護士として一緒に士業のための顧問サービスを広げようということになりました。これが2017年2月くらいのことです。

月額1万円のコストで顧問弁護士がつけられたらというアイデアは、横須賀が天才塾のニュースレターでちらりと話したりもしていました。そうすると、会員のみなさんが喜んでくださって。月額1万円というのも破格な値段ですから、もしサービスが始まったら入会したいという声を、すでに何人かからはいただいていました。

また、天才塾では2016年から「高難度シリーズ」という実務的な講座を数々展開していました。これが毎回ヒットしていた。運営としても「一生懸命学んで自分を高めたい」「講座を受けてレベルの高い自分になりたい」という思いを持たれている士業の方がとても多いことを感じていました。これも、LEGALMAGICにつながったと思います。

LEGALMAGICを着想してから徐々にサービスの内容を煮詰めていきましたが、最初から決まっていたのは、とにかく充実したニュースレターを毎月発行して、勉強の機会を作っていくというものです。

セミナー音声を公開。反響の大きさに、期待度を見た

2017年に、名古屋で菰田先生と横須賀とで「高難度業務取り扱い実務家になって、高額報酬を実現する方法」というセミナーを開催しました。今後は定型業務だけやっていても衰退していく一方だ、だから高難度業務という、誰もやっていない、前例も雛形もない業務を取り扱えるようになろうというセミナーです。

このセミナー音声を使ってLEGALMAGICの広告をかけたところ、大きな反響がとあり、ここでも大きな手応えを感じました。それに、LEGALMAGICは最初からコンセプトがしっかりしていたので、不安よりも「行ける」という思いの方が実は強かったんです。早くからリリースの日にちも決めていたので、不安があるとすればリリースできなかったらどうしようという不安のほうでした。

名古屋でのセミナー動画を使って広告を打ちましたが、蓋を開けてみるとかなりの反響があり、わずかながらあった不安が確信に変わりました。

ただ、そうすると今度は「満足していただけるものを継続して提供し続けられるだろうか」という不安が生まれてきたのも事実です。高まっていく期待や寄せられる反応を見ながら、運営側として頑張らなければ、と姿勢を正す日々でした。

その頃は、LEGALMAGICの準備だけでなく、「TOKYO PROMarket上場支援コンサルタント養成講座」や「10年分の天才塾メソッドがたった1日で学べるセミナー」など、他の講座も並行して数多く行っていた時期です。パワーコンテンツジャパン株式会社らしいといえばらしいですが、いろいろなものが同時進行していて、LEGALMAGICだけに集中できる環境ではありませんでした。

ただ、それが逆に楽しくて。それに、こんなふうに、大きなプロジェクトにゼロから携われる経験は滅多にありません。横須賀との普段の会話の中でふと出たアイデアが、どんどん形になっていくというのは本当に新鮮で、やりがいもすごく感じました。

いよいよ幕開け。オープニングセミナーの開催

最初からLEGALMAGICへの期待が高かったということを形に残すために、オープニングセミナーを開催して、そこをLEGALMAGICのスタート地点にすることが決まります。最初は東京だけの予定で組んでいましたが、8月に入ってから申し込みが一気に増えたのを見て、大阪でも開催することに。東京が8月31日、大阪が9月6日です。

7月の入会申し込み開始時点では入会の申込数はそう伸びなかったものの、8月になると一気に申し込みが増え、最終的には95人の方に入会いただくことになりました。オープニングセミナーも、東京、大阪、それぞれ30名程度の方にご参加いただきました。これははまずまずの結果だったと思います。

セミナー当日は、いよいよこの日がきたなという感慨深い気持ちと、入会してくださる方に早くお会いしたいという気持ち、それから、皆さんがどういうふうにこの講座を聞いてくださるんだろうという期待が入り混じっていました。

セミナーに参加されているみなさんのお顔はキラキラしていて、頑張ろう、学びたいという意欲が高まっているのが運営にも伝わってきました。セミナーが終わって、皆様からいただいたアンケートを見たら、ほとんどの方がとても満足されたと書かれていて。それはLEGALMAGICを立ち上げる前から「こうなればいいな」という状態そのもので、改めて、その思いに応えたい、いいサポートをしていきたいと強く思いました。

オープニングセミナーが大成功に終わり、いよいよ本格始動

大阪のオープニングセミナーが終わったのは9月6日ですが、その余韻に浸る間もなくすぐにニュースレターの発送準備が始まります。

ニュースレターの記念すべき第1号の発行は、9月15日前後。すでに告知もしていました。オープニングセミナーのビデオ受講の方も50名ほどいらっしゃったので、ビデオ受講の方にはニュースレターと合わせてレジュメもお送りしなければりません。セミナー後は、ニュースレターの作成と発送準備に忙殺されながらも、充実した日々を送っていました。

ニュースレターを充実した質の高い冊子にするために、コンテンツにも妥協しませんでした。メインコンテンツとなる菰田先生と横須賀の対談のほかにも、菰田先生がお勧めする選書や、実際に実務で使用する書式、それから、会員様から実際に寄せられた相談事例をB to BとB to C別にそれぞれ掲載することに。これだけでもかなりのコンテンツの数です。

内容が盛り沢山なので、各担当にディレクションをして、素材が集まったらデザイナーの増井に冊子の形にしてもらい、それをまた校正する…たくさんの手間暇をかけて一冊のニュースレターを作り上げていきます。特に最初の頃は内容やレイアウトなどいろいろなことについて横須賀と何度も話を詰めて、毎回試行錯誤をしながら作っていました。

そうしているうちにいよいよLEGALMAGICが走り出して、菰田先生の元に数多くの会員様から生の相談が寄せられるようになります。

生の相談を間近に感じながら、このサービスが求められていることを実感した

イレギュラーな案件や、業務の範疇から外れたところの相談を受けて本当に困っている方が多いことを、私たちはサービスが始まってから実感することになります。

菰田先生の回答が会員様の求めているものと合致して、本当にすっきりしました、ありがとうございました、という声を数々目の当たりにしたとき、やっぱり必要とされてるサービスなんだと強く実感しましたし、運営として良い橋渡しができていることを本当に嬉しく感じることができました。

菰田先生の回答はとにかくスピードが速くて、当日、翌日にはもう回答されています。それに、的確で無駄がありません。質問されている方がポイントを掴めていないような抽象的な質問でも、しっかり本質をついて、俯瞰した視点から回答されています。

それから、法律だけで解決できない問題が世の中にはたくさんあるんだな、ということも、実際のご相談や回答を拝見する中で痛感しました。法律だけでつき進めていくと、相手を逆上させてしまうケースもあります。そこで、菰田先生は「私なら法律論はここまでにして、後はもう少し時間をかけて話し合う場を増やして、こうしていくと思います」というような、経験値に基づいた菰田先生の私見も伝えてくださいます。

なかなか、自分ならこうするという意見をはっきりと伝えられる専門家そうはいないように思います。

TRANSWITCH™セミナーの開催

会員さんのご要望にお応えする形で、2017年に横須賀がメイン講師となって、TRANSWITCH™セミナーを開催しました。これは、商談に特化したセミナーで、高難度業務に携わる士業なら知っておきたい商談のノウハウについてのセミナーです。

このセミナーは、会員様には高い評価をいただきました。セミナーが終わってから新規でご入会された方からも多く必要とされています。

一般の方だとなかなかこの重要性は伝わりづらいところなのかもしれませんが、LEGALMAGICの会員様の多くはそうではありません。商談を知らないと、高難度業務でいう「提案」ができないということで、商談で新たな接点を作ってそこから依頼につなげていく、スイッチしていくことの重要性を理解されている方が多いように感じます。

もう一つの転機、LEGALStockのリリース

LEGALMAGICでは、毎日寄せられる相談事例がどんどん蓄積しています。わずか数カ月後の2017年の12月には、150個以上の事例を選別して「事例集」として書籍にしたものを販売しましたが、当初予想していた以上の事例の数に、今後は書籍ではなくデータとして会員の皆様に提供してはどうかという意見が社内で出るようになりました。

天才塾ではすでに「Genius Search」というサイトでそれを実現していました。今まで蓄積していた膨大なコンテンツを、自分が見たいとき、知りたいときに検索して見られるようになっています。これをLEGALMAGICにも応用し、「LEGALStock」というサイトを作ることに。

LEGALStockは2018年の年明けあたりから準備を始め、正式にリリースしたのは18年4月です。2018年7月現在で、事例は350以上に上っています。会員様はもちろん見放題で、業務分野でも士業別でも検索ができますし、気になる用語でも検索ができます。こちらもかなり好評いただいているサービスです。

2018年の試み、全国セミナーやFAXニュース

2018年には、1月と2月にかけて、東京、大阪、名古屋、福岡という4会場で、菰田先生の全国セミナーを開催しました。会員様の中には、菰田先生に実際会いたいという人も少なくありません。福岡にいなければなかなか会う機会もないということで、全国セミナーには多くの方が遠方からはるばる参加してくださいました。

LEGALMAGICの会員様以外の一般の方も多く参加くださいました。セミナーで実際に菰田先生に会うことで、LEGALMAGICの魅力を感じてくださり、それからLEGALMAGICに入会いただいた方も多くいらっしゃいました。

このほかに、会員様以外の方向けには「Legal TIMES」というFAXニュースをお送りするという試みも始めました。これは、事例を2つ掲載してニュース調にしたものです。

こちらは東京23区の行政書士、社労士に向けてお送りしていましたが、こちらも反響をいただいています。手元に置いておこうと思っていただけるFAXニュースが作れているのでは、と感じています。

より深まる高難度業務への理解

LEGALMAGICでは、1年目は入門編として、法律家として最低限知っておきたいことをテーマにニュースレターを企画しています。4月と5月は少し趣向を変えて、フィリップ証券株式会社 執行役員の脇本源一様を特別ゲストにお迎えして、東京プロマーケットについてのお話を収録しました。さらに6月には脇本様に講師をしていただき、2日間にわたって「TOKYO PROMarket上場支援コンサルタント養成講座」を開催いたしました。

こちらは一般参加も受け付けていましたが、LEGALMAGICの会員様からのお申し込みが8割くらい。やはり、アンテナの感度が高い方がLEGALMAGICには集まっていて、士業にこんな関わり方ができるんだ、こんな高難度の扱い方ができるんだ、というところに興味を持っていただけたのは嬉しかったですね。

2018年秋、LEGALMAGICはさらに進化する

現在、LEGALMAGICでは会員様が150名(※)くらいいらっしゃいて、みなさん解約もされずにずっと続けてくださっています。ただ、やはり毎月会費が発生するので、3ヶ月や4ヶ月という長い間質問がないと、活用できていないのではと思われる方もいらっしゃるようです。

※2018年7月現在

ですが、例え相談することがなかったとしても、いつでも菰田弁護士に相談できるという安心感はLEGALMAGICの大きな強みです。それから、「ニュースレターでは毎月色々な分野をピックアップしているので、ニュースレターがあるからその分野を初めて勉強できる。だから毎月何が届くかすごく楽しみです」という声も会員様からいただいています。

今後も、より学べる環境を整えながら、ニュースレターもどんどん進化させ、会員様の満足度をもっと高めていきたいと思っています。今後のLEGALMAGICにも、ぜひご期待ください。

木我理恵(Rie Kiga)
パワーコンテンツジャパン株式会社
コンテンツ事業部 プランナー 2015年入社
入社前は衆議院議員や大学病院長の秘書として勤務。台湾式リフレクソロジー店で1,000名以上の施術をした経歴もある。2015年、パワーコンテンツジャパン株式会社に入社。入社後は事務アシスタントを経て、高難度シリーズの講座のサポートや、士業のためのフリーコンサルタント向け新規サービス「LClab」の立ち上げに携わる。2017年、新規会員制サービス「高難度業務研究会on弁護士顧問LEGALMAGIC」の立ち上げに参画し、現在はマーケティング、ディレクション全般を担当する。趣味は野球観戦。神宮球場にとどまらず、全国各地の球場へ足を運ぶ。