解説速報:2月22日 働き方改革関連法案

ニュース要約
2018年2月22日の国会で「働き方改革関連法案」についての議論が行われた。安倍晋三首相は裁量労働制に関して「裁量労働制で働く人の労働時間が一般労働者よりも短いデータもある」と発言した。しかし、このデータがそもそも比較ができない異なるデータを使用したとして野党から厳しく追求され、厚生労働省はこのデータが不適切だったことを認めて陳謝した。

裁量労働制は、あらかじめ使用者と労働者とでみなし労働時間を定め、その時間を基準にして給料などを計算する。そのため、実際の労働時間を記録していない・みなし時間以上働いても労働とはみなされないという問題点がある。その結果、残業代が支払われることもなく長時間労働を強いられているケースが後をたたない。
また、裁量労働制の対象となる業務は決められているが、中には裁量労働制の対象となる労働者に対して、裁量労働制が禁止されている業務も行わせるなどのケースも起きている。

裁量労働制が悪用されるケースは後をたたないが、裁量労働制は安倍政権が求めている「長時間労働の是正」につながると言えるのだろうか。

われわれ士業が知っておくべきことは?
上記の通り、2月22日の国会で働き方改革についての議論が行われました。この審議によって、働き方改革はどのように変わり、そして私たち士業はどのような対応を、そしてクライアントにはどのように説明し、どのような施策が必要、あるいは不要と伝えなければならないのでしょうか?今回は、この働き方改革について、この審議によって何が変わったか、今後どのようになるか、菰田泰隆弁護士に解説をしていただきました。

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菰田泰隆(弁護士)
弁護士法人菰田総合法律事務所代表弁護士
株式会社日本歯科総合コンサルティング 代表取締役

弁護士法人菰田総合法律事務所代表弁護士。税理士・社会保険労務士資格も併せ持つ。九州大学法学部卒、早稲田大学大学院卒。大学院卒業後、司法試験に合格。2013年、弁護士登録と同時に菰田法律事務所を開設し、独立。2014年、顧客急増により事務所開設1年で法人化し、2拠点展開。開業当初より相続等の家事事件に注力し、2016年、遺産分割だけでなく相続登記・相続税申告まで対応するワンストップ体制を構築。2017年、紛争性のない相続や認知症対策のための家族信託にも注力し、株式会社相続の窓口取締役に就任、一般社団法人民事信託協会理事に就任することで、あらゆる相続ニーズに応える体制を構築。また一方で、2016年、社会保険労務士事務所を開設し、クライアントの顧問社労士兼顧問弁護士として、社労士のみ弁護士のみでは提供できない高品質の労務管理コンサルティングを提供開始。2017年、企業のニーズに応えるため、今までにない顧問弁護士形態『フレックス顧問契約』、労務管理体制のトータルリーガルチェック『無料労務チェック』を開始。「弁護士の枠を超えた新しい価値の提供」を理念に、他の事務所ではできないサービス提供を続ける。

菰田弁護士の見解

これは、今までの労働基準法改正の流れと若干逆行するようなニュースです。

これまでの流れ
今までは、「裁量労働制をもっと広げよう」という話になっていました。そもそもは、コンサルタント業など、労働時間管理が難しいとか必ずしも労働時間と仕事の成果が比例しないような人、働く時間が短くても大きく売り上げるような人に裁量労働制を広げていこうという話でした。

ですが、裁量労働制が適用されている労働者の残業時間が毎月100時間を超えてしまっていて、過労死レベルに達しているというようなデータが出てくると、裁量労働制を広めようというのが世論的にも厳しくなってくるでしょう。ですから、おそらく裁量労働制は縮小する方向になると思います。
現時点で労基法改正の審議会で出ている、何本かの柱のひとつに「裁量労働制拡大」というものがありますが、柱としてそれがひとつ消えていくでしょうね。

裁量労働制とホワイトカラー・エグゼンプション
ホワイトカラー・エグゼンプション(※)と呼ばれる制度が今度新しくできます。高所得で仕事をバリバリやっているような人たちについては、残業代という概念を外して、毎月固定の給料や年棒制にしようという制度があります。ホワイトカラー・エグゼンプションを適用する年収のラインはまだはっきり決まっていませんが、今のところは1,000万になるだろうと言われています。
この制度と裁量労働制は若干重複していて、裁量労働制とどこがどう違うのかが少し曖昧な感じだったんですね。
労基法の改正案としては、裁量労働制とホワイトカラー・エグゼンプションの二本立てで改正案が出ていました。しかし今後は、裁量労働制はあくまで限られた業種の人たちにしか使えない制度として縮小し、業種を選ばずに使える制度として、高所得者の管理者向けにホワイトカラー・エグゼンプションが使えるようになるという、そういう二本立てになっていくのかなというイメージです。

士業として注意したいこと
裁量労働制で残業代を支給しなくていいということになると、割増計算をしなくてよくなります。だとしても、ここに書いてあるとおり、残業時間が100時間を超えてくると、過労死認定という問題が浮上してきます。
そのため、労働時間の管理だけは絶対に必要です。ですから、毎日1日何時から何時まで働いて、残業が何時間なのかというのは、それはそれで管理はしなければなりません。
士業に気をつけてほしいのは、裁量労働制だからといってタイムカードを廃止していいという話にはならないということ。あくまで労働時間管理は義務であって、健康には気をつけなければなりません。
この点と、労働時間と割増賃金をつけて給料を比例させる必要はないというところとの区別を、しっかりつけておいてほしいですね。

※ホワイトカラー・エグゼンプション
時間ではなく成果で評価される働き方を希望する労働者のニーズに応え、その意欲や能 力を十分に発揮できるようにするため、一定の年収要件を満たし、職務の範囲が明確で高度な職業能力を有する労働者を対象として、長時間労働を防止するための措置を講じつつ、 時間外・休日労働協定の締結や時間外・休日・深夜の割増賃金の支払義務等の適用を除外 した労働時間制度の新たな選択肢とした、特定高度専門業務・成果型労働制度。(高度プロフェッショナル制度とも呼ばれる)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/houkoku.pdf

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