身元保証書の金額はどのように考えて設定するべきか

身元保証書の金額はどのように考えて設定するべきか

◯事案の概要

身元保証書の金額はどのように考えて設定するべきか

◯相談内容

身元保証書の金額はどのように考えて設定するのが良いのでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

雇用契約において身元保証というものをしなくなっている会社が相当増えていると思います。

やはり単なる根保証ですので、上限額の設定が必要であり、あまり少ない金額では意味もありませんが、あまり高い金額だと合意してもらえません。

また、金額を露骨に明記すると従業員の親御さんなどとの信頼関係にもヒビが入る可能性があり、そもそも身元保証というもの自体をやめてしまおうとする会社がかなりの量ありますね。

そもそも保証として行うのであれば、発生しそうな損害額から逆算することになりますので、その会社で従業員がやらかしてしまいそうな損害額を想定して決めます。[/su_note]

◯その後の相談内容

そうすると、実際に何か損害が発生したような場合には

就業規則の損害賠償規定により、本人にだけ請求するというのが一般的な感じでしょうか?? 

◯菰田弁護士の回答

そうですね、従業員の家族まで巻き込んで損害賠償請求というのは、少し時代にそぐわないかもしれませんね。

「連帯保証」という他人の債務について責任を負うという制度自体が世界中でも珍しい制度なので、「身元保証」というものも今後はなくなっていくかもしれません。

本人が会社に損害を与えたものですから、あくまで本人が責任を負うもので、従業員本人のみに請求するのが一般的でしょうね。

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