◯事案の概要
喫煙者を採用したくないため、ハローワークの求人票に喫煙者はNGであることを記載しようとしたが許可されなかった
◯相談内容
喫煙者を採用したくないということで、ハローワークの求人票に喫煙者はNGであることを記載しようとしたら、許可されませんでした。これは法律的にというより、行政指導ということでしょうか?
また、記載がダメであるとすると面接時に聞くことになると思いますが、聞くこと自体に問題はないものでしょうか?
会社の特性上、接客において業務に支障が出るという理由ではダメなものでしょうか。
◯菰田弁護士の回答
憲法上の問題が生じるため、行政指導として行っている状況ですね。
つまり、憲法上の人権として「応募者側の喫煙の自由」と「会社側の営業の自由」が衝突する場面です。その際、喫煙者NGという募集を国が許すとなると、憲法上の人権として後者を優先したということになりますので、国の立場としてそのような対応をする訳にはいかないということですね。
ですので、募集の入り口段階では絞れませんので、書類選考または面接段階で確認を行い、選考の結果落としたという形にするしかないですね。
◯その後の相談内容
ありがとうございます。
面接時にストレートに聞いても良いものでしょうか?
◯菰田弁護士の回答
聞くこと自体は問題ないですよ。
ただ、喫煙のみを理由に不採用にすると、「喫煙の自由に対する人権侵害だ」とわめく人もいるかもしれません。ですので、総合考慮の上で不採用という体裁は保った方が良いでしょうね。
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