同族会社で自社株を買い増しする際、株主総会を通さずに取締役会のみで進めることが可能か

◯事案の概要

同族会社で自社株を買い増しする際、株主総会を通さずに取締役会のみで進めることが可能か

◯相談内容

株がいろんな人に散っているのですが、自社株を買い増しする際、株主総会を通さずに取締役会のみで進めることが可能でしょうか。中小企業で同族会社、会社で自社株を買い増す前提になります。

◯菰田弁護士の回答

自己株式取得の場合、不特定の株主達から自己株式を取得するか、特定の株主から自己株式を取得するかで手続きが異なってきます。ただ、いずれの場合も株主総会決議が必要です。

まず、不特定の株主から自己株式を取得する場合には、株主総会の普通決議で取得する株式の数や金額、期間等を定めます。その上で、実際に取得をするタイミングで改めて株主総会の普通決議を行います。この後者の普通決議に関しては取締役会設置会社であれば取締役会決議で代替可能です。

特定の株主から自己株式を取得する場合には、株主総会の特別決議が必要になってきます。ですので、株主総会決議なしに自己株式取得を行う事は会社法上許容されておりません。

ただ、相対取引ではなく、株式市場から取得する場合には定款で定めれば取締役会決議で可能になりますが、相対取引ではやはり株主総会決議が必要になります。

◯その後の相談内容

ありがとうございます。確認で恐れ入りますが、取得する側、される側の保有株日数は関係ありますか?つまり、51%持っているから手続きが簡素化されるなどのことはありますでしょうか。

◯菰田弁護士の回答

特にありません。自己株式取得は従前、一切禁止されていたものを会社法の改正で認められるようになりました。ただ、自己株式を会社が保有し過ぎると資本が空洞化してしまいますので、なるべくハードルを高くするようにこのような設定になっています。

※本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。
ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。

関連記事

  1. 賃貸人変更について賃借人への通知のみで良いか、賃借人の署名押印が必要か…

  2. 自筆証書遺言について

  3. 株主総会後に議案変更があった場合の議事録の作成について

  4. 持株会により株を保有する社員が退職時に株を売買することは問題があるか

  5. みなし優先株でも投資元本は普通株式より先に回収できるか

  6. 種類株式の内容としての譲渡制限規定の設定について

  7. 契約書の有効性について

  8. 最適な増資方法について

最新記事

PAGE TOP