新民法1046条の解釈について

◯事案の概要

新民法1046条に関し、遺言に慰留分減殺請求の順序を田畑から減殺する旨を記載していたとしても、金銭での支払いが優先となるか

◯相談内容

相続法改正に伴う遺留分減殺請求についてのご質問です。

新民法1046条にて、遺留分侵害額に相当する金銭請求権が遺留分権利者に生じることが明記されました。1034条との問題ですが、相続財産が預貯金・自宅不動産・田畑とした場合、相続人2名で一方に全ての遺産を相続させる旨の遺言を作成したとします。

その遺言に慰留分減殺請求の順序を田畑から減殺する旨を記載していたとしても、金銭での支払いが優先となるのでしょうか?

私は、遺言で遺留分減殺の順序指定が無い場合は(新)1046条金銭請求権が優先し、指定がある場合は(現)1034条が優先すると考えますが、いかがでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

新民法は先生のおっしゃるとおり、価額請求権を基本としました。つまり、「物」ではなく「物の価値」に焦点を当てた制度に生まれ変わります。ただ、新民法も1047条1項2号で現1034条と同じ条文を残しています。

「受遺者が複数あるとき、又は受贈者が複数ある場合においてその贈与が同時にされたものであるときは、受遺者又は受贈者がその目的の価額の割合に応じて負担する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。」

新民法が施行されてしまえば、現民法はなくなりますので、新民法での条文の問題となります。

ただ、あくまで価額請求権ですので、遺言で指定した順序で減殺はしますが、それは減殺された目的物の価額相当額の価額請求権を発生させるものです。ですので、ちょっと先生が書かれている内容とはニュアンスが異なりますね。

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