◯事案の概要
会社公認の部活動を始めるにあたり、労務的に注意すべき事項に関して相談したい
◯相談内容
弊所の顧問先にて、会社公認の部活動を始めることを検討しております。つきましては、労務的に注意すべき事項を教えて頂けるように相談頂いておりますので、以下の弊所の見解について、適切か否かのご指導を頂けますよう、お願いいたします。
会社公認の部活動とはいえ、『仮に参加者に事故等が起こった場合には労災保険の対象にはならない』ということに注意が必要になります。
そもそも、法令上、労災保険は、業務上の事由又は通勤における負傷、疾病等が対象になります。仮に労働者である参加者が部活動において負傷したとしても、
「休日に会社の運動施設を利用しにいく場合はもとより、会社主催ではあるが参加するか否かが労働者の任意とされている場合には、業務にならない」(平18.3.31基発第0331042号)という行政解釈がありますので、労災保険の対象外ということになると考えられます。
つきましては、部活動については公認ではあるものの労災保険の対象にはならないため、あくまで参加者の自己責任において活動すべきものである旨の周知を徹底して頂くことを推奨致します。
◯菰田弁護士の回答
結局は、先生のおっしゃるとおり、任意か否か、業務と評価できるか否かの問題に帰着します。業務と評価できないと労災にはなりませんので、自由参加の部活動は労災にはならないでしょうね。
※本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。
ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。