死後事務委任契約等を結ばずに、遺言書である程度対応したい

事案の概要

死後事務委任契約等を結ばずに、遺言書である程度対応したいという要望から、遺言書に遺言事項ではないものも多数含まれているとき、実際に遺言執行者としてどこまで実現が可能なのか

◯相談内容

この度、いわゆる「お一人様」の方から遺言作成サポートを受任いたしました。推定相続人としては亡き兄の子供2人だけですが、現在はあまりお付き合いがないそうです。
以前にも公正証書で遺言を作成されたそうですが、新たに遺言を作りたいとのことでした。

遺言者の借用中の貸金庫の開披や預貯金債権その他の名義変更、払戻、解約など、死後事務委任契約等を結ばずに、遺言書である程度対応したいとのご要望が遺言者様にございます。

また、今回作成分では遺言執行者としては、私と遺贈をするご友人、そして推定相続人の計3人を予定しております。

上記に記載されている内容には、遺言事項ではないものも含まれていると思います。実際に遺言執行者としてどこまで実現が可能なのでしょうか。

◯菰田弁護士の回答

遺言とは、資産や債務を承継するためのものであり、死後の債務の弁済などは遺言事項ではありません。なので、遺言の執行ではないので、遺言執行者の権限の範囲内にはないでしょうね。
これこそ死後事務委任契約の範疇になりますので、遺言書の他に死後事務委任契約を締結しておくべきだと思います。もちろん、事実上、遺言書に記載されていることをもって手続きをさせてくれるところもあるとは思いますが。

厳密には、遺産の承継に関する部分のみが遺言執行者の権限でできることでしょうね。遺言執行者とは、遺言書の記載内容を実現する手続代行者ですので。

本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。

ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。

関連記事

  1. 業務を外注したいが、顧客を取られるリスクを防ぎたい

  2. 離婚の慰謝料や養育費の支払は特別受益にあたるか

  3. 慰謝料を不倫相手に請求したいとき、離婚協議書に記載して良いか

  4. 婚姻期間20年以上である夫婦間における居住用不動産の贈与等に関する優遇…

  5. 相続放棄の熟慮期間中に相続人が被相続人の債務を弁済した

  6. 行政書士法人は遺言執行者になれるのか

  7. 遺産分割協議書の土地の図面が不明確なため土地所有権の移転登記ができない…

  8. 未成年相続人の親について、遺産分割協議書にはどのように表記すべきか

PAGE TOP