囲繞地と通行料について

◯事案の概要

囲繞地の購入にあたり、以前から通行していたBに対して通行料の請求をしていたが、前主から無料で通行させてもらっていたとのことで拒否されている。不当利得返還請求を行いたいと考えているが、前主との契約にかかわらず請求は可能か

◯相談内容

私有地の通行料に関する相談です。Aさんが任意売却で購入した土地を、Bさんが囲繞地として通行利用しています。依頼人は土地購入にあたりBさんに通行料の請求をしていましたが、Bさんは前主から無料で通行させてもらっていたとのことで拒否していました。

購入後も請求していましたが、支払いには応じず10年以上が経過しています。そこでAさんは、不当利得の請求を調停で申し立てられる予定です。

たとえBさんが前主から無料での利用了解を得ていたといても、購入前にAさんが支払いを求めていれば、前主とBさんとの契約如何に関わらず請求できるとの理解でよろしいでしょうか。

(ろくに現地確認せずに購入した場合は無償通行を黙示承認したとの判例があるため、確認させてもらっています。)なお前主は破産して、行方知らずで詳しい事情を聞くことはできません。

◯菰田弁護士の回答

前主との間で無料利用の合意があったとすると、それは囲繞地通行権ではありませんね。囲繞地通行権とは、合意無しに発生するものですから。要するに単なる使用貸借契約となります。

となると、逆にいつでも解除可能となりますね。そして、解除されれば囲繞地になるので、囲繞地通行権の問題となり、通行料を請求できるという建付けとなります。

仮に現時点で囲繞地通行権と評価しても、前主との関係には拘束されませんので、通行権を請求して構いませんよ。

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