◯事案の概要
遺言執行者として定められている弁護士に対し、相続人が遺言執行報酬の件で不満を抱いている
◯相談内容
被相続人が公正証書遺言を残して亡くなりました。遺言執行者として定められている弁護士に対し、相続人が遺言執行報酬の件で不満を抱いています。(執行報酬を問い合わせても回答が得られず不信感が募っている状況。また、莫大な報酬を請求されるのではないかと不安になっている)。
執行報酬については遺言者と執行者との間で合意済みだったとしても、相続人が何も知らされておらず、言われるがまま払わなければいけないのだろうか、と言っています。
このような場合、執行者に辞任に応じてもらうことができなければ、どのような対処法がありますか?
報酬の折り合いがつかない、という理由では家庭裁判所で解任を求めることはできないということを耳にしたりしております。
◯菰田弁護士の回答
そうですね、解任はできないでしょうね。
あくまで遺言者と執行者との合意で定められているので、契約が成立している以上は、その報酬について異議を唱える事は難しいです。
1つあり得ることとしては、弁護士会が行っている紛議調停というものにかけ、報酬が納得いかないと主張すれば、弁護士会が精査をした上で両方から話を聞いて、適正な報酬額に調整をしてくれます。
あくまで調停でしかないので、両者納得の上でしか調整は効きませんが、弁護士会からにらまれたくないので、弁護士は結構その時点で値下げしますよ。
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