顧問先の従業員から直接社労士事務所にクレームが入った

顧問先の従業員から直接社労士事務所にクレームが入った

◯事案の概要

顧問先の従業員から電話があり、脅迫まがいのことを言われている

◯相談内容

退職社員から当事務所に電話があり、自分が休みなく働いていることについて、顧問社労士として把握しているはずだ。なぜ指導しないのかというクレームが入りました。

当事務所も事情を把握していたので、休日を取るように過去複数回経営者には指導していました。そう伝えましたが納得されず、さらに「今週中に謝罪文を送って来い。それを持って監督署に訴えに行く」「取引先を巻き込んでやる」などと、脅迫まがいのことを言ってきました。

経営者に確認したところ「先生の指導の後に本人に休みを増やすように伝えたら、給与が減るからこのままで良い」と言っていたそうです。

とりあえず対応としてはこちらからはアクションを起こさず、連絡があれば「指導はしていたので、あとは会社とあなたとの関係です」とつっぱねようと思います。

そこで質問なのですが、退職後の社員からの問い合わせにどこまで答える必要があるのでしょうか。

◯菰田弁護士の回答

対応としてはこの通りで良いと思います。おっしゃるとおり社労士は労基署ではないので、このような義務を負う立場にはありません。あくまでも会社の顧問として会社の味方であり、このような要望は放置で良いでしょう。一応会社には報告だけしておいた方が良いでしょうが。

あくまで会社がクライアントですので、会社の了解なく答えることも委任契約の趣旨からすれば筋違いだと思います。基本的に会社の了解なしには何も対応しないのが正解かと思います。

基本的に放置するしかないでしょうから、受け流しながら会社に報告をしておきましょう。

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