下請けの債務不履行責任について

◯事案の概要

運送業に関する業務委託について、天災などの不可抗力で債務不履行になったときには可能な限り損害を負担したくない。この場合、下請との業務委託契約書に免責事項を入れたほうがよいか

◯相談内容

依頼人と下請けとの間で交わされる、運送業に関する業務委託契約書を作成しています。

天災などの不可抗力で荷物をダメにした場合などの免責事項についてヒアリングしたところ、依頼人は、保険でカバーできる部分以上はあまり負担をしたくないという考えのようでした。

この場合、契約書に免責事項を必ずしも入れなければならないという規則はないので、あえて入れないという判断も可能かと考えておりますが、菰田先生のお考えをお聞かせ頂ければ幸いです。

◯菰田弁護士の回答

下請けは故意・過失がない限り債務不履行責任を問われません。ですので、特に何も入れなければ元請けが責任をおうことになりますね。

ここは合意の問題ですので、下請けに責任を負わせたければ特約を入れなければなりませんし、そうでなければ特約を入れないことになりますので、どちらでも大丈夫ですよ。

ただ、一般論として不可抗力の部分まで下請けに責任を負わせる事は下請法にも抵触する恐れがありますので、やめておいた方が良いかと思います。

◯その後の相談内容

ありがとうございます。
では、下請け法に反して下請けに責任を負わせないのであれば、特に条項を入れる必要はないという理解でよろしいでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

はい、下請けに責任を負わせないなら特約はいりませんね。その場合は民法通り、下請けは責任を負わないことになります。

もちろん一般的には元請も不可抗力では責任を負いませんので、結局はクライアントが負うことになります。

本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。

ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。

関連記事

  1. 週の所定労働時間を定めずに就労させている労働者の社会保険料の計算方法

  2. 会社宛に従業員の給与差押えの通知が来た

  3. 見舞金規程がないが、見舞金を従業員に支給したい

  4. 売上に連動した時間外手当の有効性について

  5. 源泉徴収の義務について

  6. 役員報酬の決定を代表取締役に一任するという株主総会の決議は有効か

  7. 契約書を公正証書にする必要性について

  8. 根抵当権の解除証書について

最新記事

PAGE TOP