会社法751条の解釈について

会社法751条の解釈について

◯事案の概要

会社法751条について、無対価合併であれば消滅会社の社員は存続会社の社員とはならず資本金は増額することはないという理解でよいか

◯相談内容

会社法751条についての相談です。

持分会社が存続会社となる際の規定が定められており、消滅会社の社員が存続会社の社員となる場合(つまり対価として持分が割当てられるケース)に、社員の出資の価額を定める必要があると規定されています。

なので、無対価合併であれば、消滅会社の社員は存続会社の社員とはならず、出資の価額を定める必要もなく、資本金は増額することはないという理解でよろしいでしょうか。

税理士事務所が無対価合併にも関わらず、資本金を増やすような話をしているので違和感を感じました。会社法751条から考えて難しいという回答でよろしいでしょうか。

◯菰田弁護士の回答

合併対価が無償なのであれば、先生のおっしゃるとおり持分が動かないので合併を原因としては資本金は増えませんね。

ただ、合同会社では設立時の出資額を資本金ではなく、無制限に資本剰余金に割り振れますから、資本剰余金を資本金に振り替えることで資本金を増やすことはできますね。

この税理士が言っているのは、資本剰余金があるから、その一部を資本金に振り替えて資本金を増額するという話じゃないですかね?

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