種類株式の内容としての譲渡制限規定の設定について

種類株式の内容としての譲渡制限規定の設定について

◯相談内容
クライアントから、新たにA種種類株式を発行するため、下記のとおり、定款にA種種類株式についての章を追加する変更をしたいとの要望がありました。

・A種種類株式は当会社以外の者に対して譲渡できず、相続その他の一般承継をすることができない。

・当会社の株式を譲渡により取得するには、取締役会の承認を受けなければならない。

会社法上、株式の譲渡制限は株式の譲渡について会社の承認を要する旨を定めることができるのみであり、株主を従業員に限定する定款規定が無効であることに鑑みると、第▲条の定めは会社法上無効と考えますが、いかがでしょうか?

また、会社が、A種種類株式について第▲条のような制限を望む場合は、定款の規定ではなく、会社とA種株主との契約により対応すべきと考えますが、いかがでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

はい、先生のおっしゃるとおり、この定款の定めは無効になりますね。

そもそも、譲渡制限株式にして会社の承諾を得なくてはならないとすれば、会社が承諾をしなければ良いだけですので、目的は達することはできると思います。ですので、無理にこのような定めをしなくて良いと思いますよ。

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