始業15分前の打刻も労働時間に参入しなければならないのか

◯事案の概要
始業時刻前の労働については就労規則の規定もなく、社内の制度もない会社において、監督署の調査が入った。そこで「始業時刻前に打刻があるにもかかわらず、労働時間に参入していないのはおかしい」と指摘されたが、会社としては納得がいかない、この場合どのように考えれば良いか

◯相談内容
終業時刻後の労働については、本人が残業申請書等を提出し、所属長が認めた場合は残業を認めている会社があります。(規則にも規定されています)一方、始業時刻前労働については、規則に規定がなされておらず、申請書等の存在もありません。
最近、この会社へ監督署の調査が入り「始業時刻前に打刻があるにもかかわらず、労働時間に参入していないのはおかしい」と指摘されたようです。会社としては「1時間前の打刻ならまだしも、始業15分前の打刻も労働時間に参入しなければならないのは納得いかない」とのことでした。
私としては、始業15分前の打刻も労働時間と認めざるを得ないと思います。
※別紙で「自身の実労働時間はタイムカード等とイコールではない」という具合の書類があれば別かもしれませんが。

◯菰田弁護士の回答
出社時間と始業時間は別ですよね。会社に来た時間と仕事を始めた時間は違います。その会社が始業時間にタイムカードを打刻しているなら、やはり残業でしょうが、会社に来たらまず打刻して、9時から仕事を開始しているのであれば、あくまで始業時間は9時ですね。
打刻が何時何分かの問題ではなく、始業時間が何時かの問題として整理されてみてください。その上で始業時間が8:45なのであれば、労基署への反論は難しいと思います。

※本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。
ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。

関連記事

  1. 準社員が無期転換を希望した場合に正社員契約になるという規定は可能か

  2. 基本給を下げるときの法的な手続き方法について

  3. 死亡保険金の受取人と死亡した場合の退職金を揃えたい

  4. 業務委託契約を結び、委託先の従業員の中で仕事をすることについて

  5. 1年単位の変形労働時間制における法定休日及び法定外休日の振替について

  6. 1ヶ月変形労働時間制を取ったときの残業計算について

  7. 出勤した後現場に向かう際の移動時間も給与対象としたい

  8. 入社日からの未払い賃金を請求してきた従業員への対応

PAGE TOP