自社の従業員に、自社店舗のすぐ隣の店(他社)での副業を認めても問題ないか

自社の従業員に、自社店舗のすぐ隣の店(他社)での副業を認めても問題ないか

◯事案の概要

副業を認めているクライアントから、「自社の従業員に、自社店舗のすぐ隣の店(他社)での副業を認めても問題ないか」という相談を受けた。クライアントとしてはメリットを多く感じているようだが、注意点はあるか

◯相談内容

クライアントから「自社の従業員に、自社店舗のすぐ隣の店(他社)での副業を認めても問題ないか?」という質問を受けています。

クライアントの店は、全国で増えているいわゆる「のれん街」に入っています。そこには現在、他社の店を含めて全部で10店舗くらいあります。クライアントの会社的には副業を認めていますが、「すぐ隣の店で」というのはこれまでありませんでしたし、私も経験がありません。

クライアントとしては、「すぐ隣に飲食店があれば移動時間もないし、対象者も同じ飲食業界だから仕事もしやすいのではないか」という考えで、従業員のメリットを一番に考えています。

通常の副業に加えて今回のようなケースだと、私が考える注意点は以下です。

・2つの店舗が近いとはいえ、対象者はきっちりと時間管理も意識も分けて働いてもらう必要がある(自社が忙しい時に、隣の店で対象者が暇そうにしているからと言ってヘルプはしてもらわない。それをやると時間管理が難しくなるし、責任の所在もはっきりしない)

・お客さんからどんな風に見られるかが分からない(頑張っているなと感じる方もいるでしょうが、逆の方もいるのかなと)

・自社で働いたあと、間髪いれずに隣の店でアルバイトをするという事は、疲労度を考えて極力避けてもらう(最低でも30分くらいは空けてもらうとか)

・当社の情報が流れやすくなるリスクがある

菰田先生がこのようなケースをご存知でしたら、そのリスクや注意点を教えてください。

◯菰田弁護士の回答

おっしゃるとおり、法的な問題は何もなく、あとは関係性の問題ですね。副業は認める義務はないので、会社の裁量で随時ストップできる組み立ての方が良いでしょうから、今回に限らずストップできる仕組み作りの方が良いと思います。

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