在職中に死亡し、未支給給与がある社員の親族を名乗る人物への対応方法について

在職中に死亡し、未支給給与がある社員の親族を名乗る人物への対応方法について

◯事案の概要

顧問先で在職中に死亡した社員があり、娘を名乗る人物から連絡があった。未支給給与の支払いについてどのように対応すべきか

◯相談内容

社員が在職中に死亡し、未支給給与の支払いをその社員の「娘」を名乗る方から顧問先に連絡があり、どのように対応するべきかという相談を受けております。

この会社には、社員死亡時の未支給給与・退職金支給に関する定めは特にありません。そうした場合、基本的には労基法施行規則で定められている遺族補償の受給権者とその順位によるかと思います。

本件の場合、申出のあった「娘」さんに対し、次のような照会・要請を考えております。

①人定のため、住民票(生計同一等の要件確認)、戸籍謄本の提出を求めること。
②娘さんに兄弟姉妹のいる場合、未支給給与を娘さんに支払うことの承諾書を出してもらう。

◯菰田弁護士の回答

そうですね、まずは相続関係を確定しないといけませんね。ですので、相続人が確定できるだけの戸籍の提出が必要でしょう。

その上で、その方以外に相続人がいれば、遺産分割協議がまとまるまで支払わないという対応をされるか、遺産分割協議成立前でも、先生がおっしゃるように他の相続人の承諾が確認できれば払うという流れが良いと思います。

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