減給の対象となる「1事案」について

◯事案の概要

従業員がお客からのクレームを上司へ報告せず放置していた件で懲戒処分として「減給」を行おうと考えている。この1事案を複数に分け、数回減給を行うことは可能か

◯相談内容

懲戒処分の減給で「1事案につき」という「1事案」について教えていただけますでしょうか。

クライアントから、従業員がお客からのクレームを上司へ報告せず放置していたことにより、損害賠償請求を受けました。(請求額は確定しています)

そのことをもって懲戒処分として「減給」を行おうとしていますが、就業規則に「1事案につき…減給する」と記載されています。

今回、この1事案を複数に分け、例えば「上司への報告を怠たり放置していたこと」「会社に損害を与えたこと」と2つにして、一度に2回の減給を行うことはいかがでしょうか。

私としては、あくまで「1事案」とは、言葉どおり1つの関連する事案(報告を怠り放置し、その結果、会社に損害を与えたこと)であると考えますがいかがでしょうか?

◯菰田弁護士の回答

そうですね、先生の解釈で間違いないと思いますよ。

本来、ここに関して明確な物差しはありませんので、一般的な常識で1つの事案かどうか判断するしかありません。しかし、今回の件に関しては、会社に損害を与えた件は行為ではなく結果でしかありませんので、別で評価することは不可能でしょう。

あくまで懲戒処分は、従業員の行為に関して懲戒するものであって、損害を与える行動に対して与えます。今回は放置していたことは行動で、損害を与えた事は結果ですので、これをダブルで評価することが不可能だと思います。

※本サイトに掲載された相談事例は、実際に会員様から寄せられたご相談について回答したものを簡略化して掲載しております。
ご入会されると、毎月のニュースレターでより詳しい解説をご覧いただくことが可能です。

関連記事

  1. 半日有給の時間数が午前と午後で異なることに不満を持つ従業員への対応

  2. 派遣業を持たない会社から別の会社に労働者を派遣したい

  3. 相続放棄に影響する行為・しない行為について

  4. 健康診断費用の負担内訳は事業主側が就業規則等で決められるか

  5. 建設業許可の欠格要件「破産者で復権を得ないもの」について

  6. 約款に印紙が必要か

  7. 葬儀社とお焚き上げ料

  8. 喫煙者を採用したくない

最新記事

PAGE TOP