身元保証書の提出を拒否してきた内定者を不採用にするときのリスクについて

身元保証書の提出を拒否してきた内定者を不採用にするときのリスクについて

◯事案の概要

入社予定の人に採用書類として身元保証書を送付したところ、このような書類に署名捺印する理由はないということで提出を拒んできた。トラブルになる前に不採用にしたいと考えているが、リスクはあるか

◯相談内容

入社予定の人に採用書類として身元保証書を送付したところ、このような書類に署名捺印する理由はないということで提出を拒んできました。(両親にも言われたとのこと)

就業規則には「正当な理由がないにもかかわらず、会社が指定する日までに前項の書類を提出しなかったときは、採用を取り消すことがある。」として、身元保証書の提出と提出がなければ採用しない旨規定しています。

電話でのやりとりからちょっとトラブルが起こりそうな感じがするとのことで、この規定を用いて、採用しないと突っぱねようと思っています。この場合、リスクはありますでしょうか?

(例)口頭でも雇用契約は成立していると言われる。身元保証書を提出しないことで採用しないことはできないと言われる。等

◯菰田弁護士の回答

そうですね、やはり採用するリスクの方が高いと思います。内定を出してしまった以上は仕方ないので、一定の額を払うことは致し方ないでしょうね。

納得行かないかもしれませんが、内定を出した以上は、留保付きで雇用契約は成立していますので、何も払わずに終わらせることは法的には難しいと思います。まずは内定取消の話をして、様子を見るべきでしょうね。

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